よくあるご質問(椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症)手術について。脊椎疾患、腰痛疾患専門の「わたなべ整形外科」
 
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   腰痛疾患の Q & A

? 質 問

 45才男性ですが、立ち続けることができない、歩き続ける事ができないなどの症状から、1年ほど前に脊柱管狭窄症で手術を受けました。しかし手術直後から仰向けに寝ると腰が痛くなり脚がしびれてきます。全体的な症状はある程度軽くなりましたが、200mほど歩くとだんだん脚がしびれてきて、腰の左側が痛くなってきます。1ヶ月ほど前に撮影したMRIには、少し神経の圧迫があったようです。手術するにしても体に負担なく、社会復帰が早い方法はありませんか。


! 回 答

貴方の術前の症状がヘルニアの再発でなく脊柱管狭窄症であるという診断が正しいという前提に立って話しをしましょう。45歳の比較的若年で腰部脊柱管狭窄症の手術をしたとすれば、もともと体質的に(固有の)脊柱管が狭かった事が考えられます。一般的に固有の脊柱管が狭いと軽度の神経組織の圧迫で症状が出やすく、回復力も低く、手術も除圧不足になりやすい事が考えられます。
貴方の術後の残存症状から考えられる事は、術後に手術部分に血腫が生じた事、除圧が不十分でまだ神経の圧迫が残っている事、また脊柱管狭窄症に加えて腰椎不安定性が元来あったか、または手術により新たに生じた事が考えられます。
治療は血腫であれば重篤な症状でなければ次第に改善に向かうはずです。除圧不足の場合不足部分を追加除圧するだけで、2週間ぐらいの入院が必要です。不安定性があるとすれば骨移植をして不安定を固定治療する必要があり、約1ヶ月の入院を要するはずです。軽い症状であれば血流をよくする薬剤PGE1製剤を内服して、腹筋強化訓練(日に一度30回程度)を試してください。


? 質 問

 76歳の男ですが、脊柱管狭窄症と診断されました。
現在下半身がしびれ、足の裏の感覚も無く、だんだん思うように移動する事が困難になってきました。脊柱管狭窄症に対して、レーザー法は全く無効とのことですが、高齢でもありできるだけ負担の少ない治療をしたいと考えています。レーザー法は全く意味のない事なのでしょうか。どんな治療をしたら良いのでしょうか。アドバイスお願いいたします。


! 回 答

 レーザー治療は椎間板ヘルニアだけに対する治療法で脊柱管狭窄症には効果はありません。その理由を説明します。
椎間板ヘルニアは椎間板の線維輪が破れて中身である髄核が裂け目を通じてとび出し、これが神経に触れて痛みが生じるものです。これに対し、レーザー治療は椎間板の中にレーザーを照射して椎間板内の髄核を焼いて容積を減らし、内圧を下げ、髄核の脱出力をなくす事がその治療原理です。
つまり椎間板をボールに例えれば、ヘルニアはボールの皮が破れて中の空気が漏れた状態で、レーザー法の原理はボールの空気が漏れないように中の空気を抜いて内圧を下げる事です。したがってレーザー法は椎間板ヘルニアだけが適応で、この中でもヘルニアサイズが小さい症例だけにしか効果は期待できません。当院のホームページのレーザー法とPD法の図を参考にしてください。
一方、脊柱管狭窄症の主病態は腰椎後方の関節の骨や靭帯が肥厚し、これが脊柱管を狭め神経を圧迫するもので、椎間板の内圧を減らしても病気を解決する理由には全くなりません。狭窄症の原因は老化による変性であるため、年齢と共に進行性です。ある程度までの狭窄なら保存的に治療可能ですが、高度の狭窄は手術的に脊柱管を広げる以外方法はありません。
手術は不安定性のない狭窄症の場合は、内視鏡や顕微鏡を使用し、小さな傷口から非常に少ない出血で、しかも左右片方だけからのアプローチで両側の脊柱管の拡大を行う方法が最近開発され、入院期間も短期間です。しかし腰椎の不安定性を伴う場合は固定を行う必要があり、手術侵襲は大きくなり、入院期間も長くなります。手術成績は良好で、下肢痛や歩行障害は確実に改善されます。

? 質 問

 31才男です。3年前から椎間板ヘルニアになり腰痛が持続していましたが、旅行なども行きたいと思い、今回思いきってレーザー治療を受けました。
しかし、術後、腰痛が返って強くなり洗面もできなくなってしまいました。術後から1週間夜も眠れない状態です。再度レーザーをして効果はありますか?
他に良い方法はありませんか?


! 回 答

原因として、レーザー手術の適応に問題があった事と(下記[1][2])、レーザー手術手技に問題があった事(下記[3][4])が考えられます。

[1] 腰痛の原因(病態)がヘルニアでなく椎間板症(変性)であった。
[2] 腰痛に不安定性(グラツキ)の病態があった。
[3] レーザー照射エネルギー総量が多すぎた。
[4] レーザー照射が椎体終板や線維輪の近くで行われた。

レーザーの適応は腰椎椎間板ヘルニアの中の限られた症例で(当院ホームページ、レーザー手術の項参考)、その適応範囲は狭いものです。症状が下肢痛でなく腰痛だけの場合、椎間板ヘルニア(ボールのゴムが破れた状態)と椎間板症(ボールが古くなり空気が抜けてゴムがたわんだ状態)の鑑別が困難な場合があります。この椎間板症にレーザー治療を行うと椎間板の支持力が減じ腰痛が増悪する場合があります。また[2]の椎間板に不安定性があると術後不安定性が増すことが考えられ、腰痛が増悪する場合があります。
手技に問題がある場合としては[3]の照射エネルギーが多すぎると、髄核が広範囲に変化を受け、周りの組織である軟骨終板や椎体(骨)、線維輪に熱変化を生じ、このため新たに強い腰痛が生じる場合があります。軽度の場合は数週間で改善しますが程度の強い場合は長期に腰痛が持続する場合があります。また[4]の照射が椎体終板や線維輪の近くで行われても同様の意味で腰痛が増強する場合があります。
治療は原因を充分に分析診断して行う必要があります。

? 質 問

 私は外科医師ですが、弟が長年、腰痛で苦しんでいます。どうやらその原因がシュモール結節によるもののようでなかなか治療法がなく困っております。
先生の所でシュモール結節の手術を10例されているようですが実際手術は可能なのでしょうか?またその治療成績に関してはどうでしょうか?一度、お教え頂ければと思います。


! 回 答

 シュモール結節の病態は、軟骨終板亀裂部を通じて椎間板が椎体内へ浸入したもので疼痛の発現部位はこの椎間板侵入部周辺の骨組織からと考えられています。つまり、椎間板の内圧に反応して侵入部椎体骨組織に炎症反応が起こり、知覚神経組織を伴った小血管が増生します。この組織はやがて椎間板の変性が進行し椎間板内圧が減じると炎症反応が治まり軟骨組織に化生していきます。
シュモール結節の疼痛はこの炎症反応(MRIにてTI低輝度)が起こっている時期、すなわち椎間板内圧がある程度高くて、椎体骨組織を刺激する時期に発生すると考えられます。私の行う治療は椎間板内圧を下げてやることが鎮痛治療につながると考え経皮的髄核摘出術の手技でシュモール結節近接髄核組織を少量摘出するものです。
8例に施行して6例は成績良好です。私が行った例は比較的若年で椎間板変性が少ない小さな結節例です。このような症例の臨床的特徴は座位姿勢が痛くて持続できないことが多く、長期に腰痛が持続することが多いようです。椎間板造影により責任病巣であることを診断します。しかし、大きな結節であれば効果は低いかもしれません。このような例は椎体固定術が必要かもしれません。

? 質 問

 62才の男ですが、5年前に某病院でケージを2椎間に入れる手術を行いましたが、2ヶ月目に強い腰痛が再発しその病院ではどうしようもないと言われました。その後も激痛が持続し昨年、他の病院で金属で固定する2回目の手術を受けました。しかし、腰部の激痛は改善せず、歩行は困難で腹が張った感じもあり寝ていても痛みます。


! 回 答

 神経組織の障害を伴った痛みか、そうでない痛みかを診断する必要があります。神経組織が刺激されたり圧迫されている病巣が存在し、痛みの原因である事が診断できれば手術的にこれを解決すれば改善するはずです。また神経組織は一度手術操作を受けていますので術後の神経根や馬尾の癒着も考えなくてはなりませんし、下肢のしびれや、筋力低下を強く伴うなら手術操作による神経損傷も否定できません。またケージが2椎間に挿入され内固定がなされていないのなら、ケージの骨癒合ができていない事も考えられますし、骨癒合が完成されているなら隣の椎間の障害も考えられます。
何回も手術をされておられるので原因診断は難しいですが、正確に診断すれば治療は充分可能です。一度、受診して下さい。

? 質 問

 中年になってから、歩くと腰がだんだん前へ曲がってきて、だるくなり少ししか歩けませんどうしたらよいでしょうか?


! 回 答

 60歳以上の女性に多い訴えでつらい症状です。原因として、骨粗鬆症により椎体が多発性に骨折し変形する場合(骨粗鬆症による圧迫骨折)と、胸腰椎の多くの椎間板の変性により、胸椎から腰椎にかけて後彎変形する場合(腰椎変性後彎症)があります。特に後者の場合歩いてしばらく経つと次第に体が前に傾いてきて腰がだるくなり歩けなくなります。これは非常に苦痛です。
治療は骨粗鬆症の場合は、骨折した椎体の骨癒合を完成させ、骨密度を改善させる治療でコントロール可能です。
腰椎変性後彎症の場合、体幹筋のバランスを獲得するリハビリテーションを行ったり、特殊な装具を装着し、ある程度の改善が見込める場合もありますが、難治性です。